港町が一望できる絶景の広がる平屋
―山に住むー
この地に立った建築家が初めに受けたfirst impressionが「山に住む」であった。
敷地全体で5mの高低差がある土地に、浜田市が一望できる絶景が眼前に広がっていた。
通常であれば大きく切土造成をして1棟を建てると思われがちだが、この海に向かって傾斜している山にある土地に、
あえて逆らわず自然の勾配に沿って棟を分散配置することとした。そのことにより、各棟どこからでも絶景を望むことができるようになる。
この土地に座り景色を望む様は、まさしくこの場所に暮らすということの本質的な姿勢とつながるのではないだろうか。
絶景が一望できる造作風呂
絶景を一望しながら優雅にくつろぐことができる造作風呂。
トンネルのような廊下
各棟をつなぐトンネルのような廊下。廊下は窓もなく洞窟のような空間だが、抜けた先に待ち受ける絶景をより際立たせてくれる。
4棟が連続した外観
最も高い棟がガレージ棟。そこから山を下るように家の中に入っていく。
街を一望できるLDK
一番下の棟までトンネルをくぐると、そこにはパノラマの絶景が広がっている。キャンチスラブで持ち出されたウッドデッキは、まるで宙に浮いているように思わせられる。自然の作り出すロケーションには逆らわない、それは建築においての鉄則であるが、この家も同様に、このロケーションをいかに最大限まで感じられるか、そこを最も大事にしながら建物の角度や配置を丁寧に思考している。自分の暮らす街を眺めながら、街の変化と自分たちの変化を共に感じながら暮らしていく、そんな壮大なスケール感を思わせる平屋が完成した。
和室
ゲストが泊まれる用の和室。障子は吉村障子のデザインとしています。
和室
地窓からは庭と海が覗きます。時にはおもてなしのゲストルームとして、時には住む人のくつろぐ空間として。
LDKと廊下
階段状造作収納を上ると庭に出られるようになっています。この広いLDKに斜めに廊下が入り込んできています。
ワークスペースからの景色
LDKを一望できるワークスペースから、家族の様子を見守ります。
ワークスペース
リモートワークもあるお仕事柄、十分な収納スペースと作業場所のあるワークスペース。
山に住む。
後ろを見渡すと一面の山。街を見ろしながら、山の静けさの中で暮らしを展開していきます。
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