心身の回復の為に訪れる場所であるクリニックが、快適で癒されるようなデザインであることは利用する人々にとって非常に重要な要素であると思います。
是非この機会に、クリニックの店舗設計がどのように考えられ、どのように形となったのか、それを身体で感じてください。
そしてそのプロセスは、必ず皆様の家づくりの参考になるはずです。
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心に向き合う心療内科にとっての建築空間とはどうあるべきか。
ふと立ち寄ることができるような、和むことができるような、プライバシーを緩やかに守れるような、ここにくる人々を優しく迎え入れられるような佇まいを目指しました。
大きな屋根で向き合うのではなく、小さな屋根に分散することで建物の印象を和らげます。
屋根の重なりの隙間から落ちてくる光は、森の中の木漏れ日のような自然の明るさとなります。
駐車する向きや待合室に座る向きの設定、室内の患者と医師のゾーニングの設定等、人と建物の配置計画により、訪れる人のプライバシーを緩やかに守ります。
ここで流れる時間が限りなく心地よいものであるように。
外的環境から中で過ごす人を守ることができる空間こそが、求められていた空間なのかもしれません。
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